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2nd Album『Voyage』
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5月22日、約1年半ぶりとなる2ndアルバム『Voyage』をリリース、
また新たな一面を魅せてくれたdefspiral。
曲の1つ1つが個性を放ちながら、
歌詞には大きな“Voyage”というテーマが貫かれる、そんな大作に仕上がっている。
作品をリリースしてから少し時間が経ったので、
聴いた人それぞれに感想はあるだろう。
そんな方は、この“『Voyage』全曲インタビュー”で
答え合わせをするのも面白いかもしれない。
感じたことがメンバーの話と同じだろうが違っていようが、
正解も不正解も、もちろん存在しないけれど。

そして後半では7月3日発売の『hide TRIBUTE II-Visual SPIRITS-』についての話を。
hideさんへの彼らの想い、本格的に音楽活動を始めた頃の、
彼らの原点が見えるエピソード満載でお伝えしよう。


    
          *          *

ーー5月22日発売の2ndアルバム『Voyage』。ファンの方からは元よりミュージシャンの方からも大絶賛されてるそうで。
RYO:ありがたいですね。
ーーまた2ndアルバムにして“航海”というアルバム・タイトルになったのは?
TAKA:きっかけは「VOYAGE」という曲ですね。アルバム中4曲はシングルで先に出ていたんですけど、アルバムのレコーディング中盤に「VOYAGE」という仮タイトルの曲がMASATOからメールで送られてきて。聴いてみると正にこの曲は「VOYAGE」だな、というような大海原を航海する映像が浮かぶものだったんですね。たぶんMASATOはアルバムの1曲目をイメージして作ってるんだろうな、とも思えたし。アルバムの幕開けにふさわしく、しかもテーマを集約してるんじゃないか、ということで、アルバム・タイトルも『VOYAGE』にして旅をテーマに1つの括りにしようと思ったんです。
ーーなるほど。ではアルバムのテーマを導くことになった曲、1曲目「VOYAGE」からお話しを伺わせてください。

        *        *

M1「VOYAGE」
ーーTAKAさんが感じたように、この曲を1曲目にしようと思ってMASATOさんは作ったんですか?
MASATO:完全に狙っていきました(笑)。
RYO:デモを聴いた時から、これは狙いにきたな、とすぐ解りましたからね(笑)。
MASATO:CDを再生した時、1曲目にインパクトがほしいなっていうのがあって。変拍子を使ったりアラビック系のスケールを使ったり、シタールの音を入れたり。そういう所も狙っていきましたね。
TAKA:アルバムという1つの作品で、ここから何が始まるのか? このバンドはどういう音を出してくるのかな?っていうワクワクが煽られる感じの曲だと思うんです。俺らの音楽が一筋縄ではいかないってところも出したかったので。
ーーワクワク感といえば、MASAKIさんのスネアの音も一役買ってません?
MASAKI:確かにそういうところは意識しましたね、デモの時から「VOYAGE」は1曲目なんだなっていうのはあったので。あとdefspiralでは変拍子を使うこともこれまでにあまりなかったから、そこも挑戦だったというか、面白味がありましたね。作ってる側としても出来上がる前からアルバム全体が面白くなりそうだなって。
ーーサウンド、変拍子、前半戦の情景描写が相まって、荒波に揉まれる船の情景が浮かびますね。
TAKA:正に変拍子の落ち着かない揺れる感じは、大波、嵐にのまれる船の場面にマッチするな、と。そこからイメージが膨らんだってところもありますね。映画でいうとクライマックスのシーンが冒頭にバーンとあるような作りというか。歌詞を書いていた時もライヴで唄っている時も映画の1シーンのような映像がガツーンと浮かんでいます、僕の中では。

M2「STORM」
ーー荒波にのまれる船の映像が浮かぶ「Voyage」の次に「STORM」、これも狙ったんでしょう?(笑)
RYO:それが狙ってないっていう(笑)。
TAKA:もちろん、曲を並べる時はサウンド、歌詞の世界も含めて曲順は考えましたけど。
RYO:ただ「STORM」に関して言えば、速い曲を作りたいな、と思って作っただけなんです。16ビートのノリでうねってる感じの曲がライヴに必要かな?っていうアレンジ先行で作ったので。
MASAKI:defspiralになってからテンポがわりと速いんですよ、8ビートにしても、何にしても。
RYO:(TRANSTIC NERVE→the UNDERNEATH→defspiralと)バンド名が変わるたびテンポが速くなっていくという。
MASATO:勢いが増していくというか。
RYO:体力に逆らっていこうっていう(笑)。
MASAKI:だんだん激しいのが多くなってきてるんです。その中でも「STORM」はアップ・テンポで音の厚みもあるから、音が重なっていくにつれてドラムの音、とりわけ細かいフレーズが埋まりがちなになるので、しかり抜けるように気を付けて叩きましたね。
RYO:実は作った時は突出して個性がある曲ってわけではなかったんですけど、デモの歌入れの段階でTAKAさんがオォ〜とかガヤ系のコーラス・パートを入れてきてくれて。それで締まった気がするんです。
TAKA:曲ごとに個性をつけていきたいというのは、どの曲に対してもあって。「STORM」が3分ちょっとの短くて潔い曲っていうのも個性なんですけど、もう一味欲しいなと持ってサビに合唱みたいなコーラスを入れたんですね。よりエモーショナルな勢いが出たかな、と思います。間奏は非常にドラマティックですね、ギターとかも。
MASATO:実はデモの段階からRYOが弾いていたギターをそのまま活かしてるんです。この曲は最初から構築されてたので、ちょっとハモりを足したくらい。
RYO:そうか。そんな変わってなかったか。ま、みんなが言うように潔いって感じ、バッと始まってグワーッといってパスッて終わるっていう感じにしたかったんですよ。
ーーグーワッといってパスッて終わる…解りづらいけど、つまり太く短い曲、みたいな感じ?
RYO:そうそうそう(笑)。defspiralってメンバーみんな凝り性なので、やたらめったら小賢しいことしたがるんですね。
TAKA:1曲にいろいろ盛り込んで大袈裟になっていく傾向はあるな。
RYO:もちろん、そういうのが好きでやってるんですけど、たまには潔く終わる感じもいいんじゃないの?と。だからdefspiralにとっては、ある意味、挑戦だったんですね、「STORM」は。
ーーこのメンバーで15年以上、音楽を作ってきて、まだやってないことはいっぱいあるっていうのに驚きです。
RYO:そうなんですよ、まだまだあるな、って。
MASATO:そういうやってないことを見つけて、敢えてやってるところはあります、このアルバムでは。

M3「MASQUERADE」
ーー初っ端の勢いのまま踊らせてしまおう!という感じですかね、3曲目の「MASQUERADE」は。
RYO:ま、defspiralの1つのテーマにはなってますからね、踊れる感じのビート感は。
ーーライヴでもスゴく盛り上がる曲のひとつとして、すっかりお馴染みで。
TAKA:元々、4分打ちの曲が多かったり好きだったりするんですけど、「LOTUS」をきっかけに爆発的に踊れる曲というのもdefspiralのカラーの1つになって、ライヴの景色も変わったな、と思うんですね。その延長上にある曲というか…アホが付くくらい解りやすくて踊れる曲みたいなこと、MASATOは言ってたよな? これ、ホントは作曲者がしゃべったらええんやけど(笑)。
MASATO:そう(笑)、作った時はダサくてもいいから解りやすく踊れる曲を作るというのがテーマでした。メロディーは90年代の頃のダサさを入れつつ。
RYO:90年代のダサさって…おい!(笑)
TAKA:90年代全否定みたいな(笑)。
MASATO:いや(笑)、ちょっと前だったら古くて恥ずかしいなと思っていたことも、2013年の今なら出来ると思って敢えて取り入れた感じですね。
TAKA:結果的に、この曲は装飾もされて、もちろんダサくはないんですけど(笑)、原曲は驚くほどシンプルで。
RYO:サビの転調もなかったんですよ。だけど、そのキーのままだとサビは高すぎるし、サビのキーに合わせるとAメロ、Bメロは低くなるし…というのが悩みどころで。そうしたらある日突然、TAKAさんがサビを転調したパターンを持ってきたんですね。その転調がもう神がかっていて。
TAKA:元々の転調しないパターンでいくと、わりと力で押していくようなイメージで、自分の歌のキー的にもそれがちょっと厳しい感じだったから、何か他の手はないかな?と転調してみたら一気に華やかになって、そこからイメージがバーン!と広がったんですよ。
RYO:あの転調には心臓を鷲掴みされましたよね。
TAKA:セクシーな感じが加わって。それと同時に「MASUQUERADE」っていう言葉と景色が思い浮かんだんですね。“仮面舞踏会”の華やかな絵が。
RYO:転調されてきた段階で♪MASQUERADE〜って歌詞ものってましたしね。
ーーその♪MASQUERADE〜の後の歌詞、言葉が詰まりすぎていて聞き取りづらいんですよ(笑)。
MASATO:正にあの部分ですね、ダサいという部分は(笑)。あそこは挑戦だな、でも面白いかな?と思いながら作ったので。
TAKA:やっぱり難しかったですよ、歌詞も。下手したらダサくなるし。ただ、言葉が詰まっているぶん、逆に♪MASQUERADE〜のインパクトは出たかと思うんですけど。♪MASQUERADEというキーワードでアレンジも含めて歌詞も同じ世界へ向かえたのはよかったかなって思います。やっぱりこういった解りやすさも大事だなって思うし。
MASAKI:解りやすく踊れる曲ってところで、ディスコのノリになればいいな、という意識で叩いてますね。メンバーが言わんとしてることをリズムでも表現しつつ、カッコよく、ねちっこくエロティックの方向へいければいいかな、と。

M4「GLARE」
ーーこちらも先に発売されてるシングルということでライヴでは浸透してますね。
RYO:そうですね。ただ、演奏が難しいんですよ。得てしてMASATOの曲はリズム隊泣かせっていう(苦笑)。
MASAKI:昔からですよ、MASATOの曲は。リズムに凝ってるっていうか。
RYO:Aメロが2回出てきたら1回目と2回目のリズム・パターンは絶対に違うし。
MASATO:リズムに凝っちゃうんですね、ギターよりも。
RYO:ギターよりもって…それ、問題発言ちゃうか?
MASATO:(笑)どうしても面白いことしたくなっちゃうっていう。
TAKA:恐らくMASATOなりのロック・サウンドみたいなのが彼の中にはあるんだろうなって毎回、思いますけど、この曲も、もれなくMASATOらしさが出ているんじゃないかと思います。

M5「RAINBOW」
ーーあのー、この曲だけ、なぜこのタイトルになったのか? ちょっと理解が出来なくて…。
TAKA:ファンの子にも言われましたね。
ーーやっぱり。
TAKA:アルバムをリリースした直後なんで、手紙にアルバムの感想が書いてあることが多いんですけど、“「RAINBOW」だけはしっくり来ないんです”とありまして。
ーー仮タイトルが「RAINBOW」だったから?
MASATO:いえ、仮タイトルは「BRAIN DRIVE」。
TAKA:そうだった。その仮タイトルのデモ曲を今年の初めくらいにMASATOが持ってきていたんですけど、その時から面白くなりそうだなっていう予感はあって。イントロのジャズっぽい雰囲気とかもあったんですね。当時はシングルのレコーディング時期だったんですけど、きっとアルバム用の曲だなっていうのはメンバー間では暗黙の了解としてあって。
RYO:うん、俺もそう思ってた。
TAKA:アルバムの振り幅を広げるには面白いな、と。で、実際、アルバム制作に入った時に、さあ、どうやってまとめようかな?っていうところで、ちょっとメロディーを変えたのかな。一般的なポップス論でいくと非常に解りにくい曲だと思うんですね。ただ、そんな既成概念で小さくまとめたら面白くない、とも思いましたし。
MASATO:作った時は最初のランニング・ベースから始まりたいな、くらいのところしかなくて。CDプレイヤーでアルバムかけている途中、こういう曲が出てきたら面白いなっていうだけなんですけどね。ま、あとはもう、ひっちゃかめっちゃかです、ノリで(笑)。メジャーのコード進行の曲っていうのは、なかなかロック・バンドはやらないでしょ?
ーー特にdefspiralさんのイメージにはないかも。
RYO:マイナー大好きなんだろうねっていうバンド・イメージですからね(笑)。
MASATO:だけどアルバムにはメジャーのコード進行の曲が1曲ほしいと思っていて。サビもメジャーなんですね。
RYO:そのせいかな、確かに歌録りに時間かかったね。
TAKA:だったっけ?
RYO:うん。1つ1つ確かめながら“この歌、どう思う? こっちやったらどう?”とか言いながらやった記憶がありますよ。基本、歌録りは2人でやるので。
TAKA:ま、RYOの記憶によると歌でも迷っていたらしいんですが(笑)、作りながら唄いながら理解していった感じだったのかな、と思うんです。楽曲のひっちゃかめっちゃかした感じを歌詞でも描きたいなっていうのがあって、カラフルなファンタジーの世界を描いたんですね。つまり、タイトルの「RAINBOW」は虹のイメージというより、カラフルな原色が並んでる感じっていうか。
ーーああ、パレットに並べた絵の具のように。
TAKA:はい。タイトルは♪瞳に映るレインボウ♪って歌詞からなんですけど。“虹”っていう言葉に対して多くの人がイメージする“希望”とか、そういうシリアスなことではなく、俺の中では原色が並んでるクレイジーな感じ。“テーブルの上でサーカスが始まった”っていう出だしからして非現実的じゃないですか。
ーーちょっと正気じゃない感じはしますね。
TAKA:ま、シラフではないですよね。アニメーションなのか? ファンタジー映画なのか? っていうような物語っぽい歌詞。そういう表現も含め、非現実的な世界観を描いていて。
RYO:ファンタジーやね。
TAKA:そういう遊びができる、好きな色を塗れる曲なんですね、このひっちゃかめっちゃかな曲の感じは。真面目なことをとやかくいう曲でもないし。だから意味があるようでなかったり、意味がなさそうであったり、聴く人が好きに感じてくださいっていう、遊び心満載の曲。これは俺の持論なんですけど、歌詞は1から10まで伝わらなくても別にいい、と。例えばノリで書いた言葉に心を打たれる人がいてもいいと思うんです。そういうのも含めてロックだなと思ってるんで。
ーーええ。MASAKIさんは、こんな展開の曲、どう思いました?
MASAKI:defspiralでは4分打ちかメタルっぽい曲が多いんですけど、イントロのSEがあってジャジーな部分があって、ロックンロールっぽい匂いもあって、そこが面白いですよね。あと、サビでハーフになってドーン!と大きく見せるところも叩いていて楽しいですし。
TAKA:前作『PROGRESS』でいうと「PARADICE」とかのポジションにある曲かな、と。あそこから、もっと自由になった進化形っていうか。defspiralの表現の幅が広がっていってるんだなって思います。

→インタビュー後半はコチラ


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