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さて。
今回がDAITA氏の5年ぶり、2枚目のソロ・アルバム『FANTASIA』のインタビューの最終章。
これを読んだら、6月14日のライヴがもっともっと待ち遠しくなるはず!です。

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【DAITAのヒストリーともいえる『FANTASIA』を完成させ、また新たな旅へ…】

ーー改めて伺いますが、プロジェクトとソロ、DAITAさんの中では、どのように分けて考えてるんでしょうか?
DAITA:”DIRECTシリーズ”のプロジェクトの方はバンドっぽく作ってるかもしれないですね。例えばリズム・ギターが主張していたりするのもそうだし。ギターを軸に考えて、ギターの面白さをギタリストとして追求してしてく、みたいな。”DIRECTシリーズ”の方が、たぶんテクニカルなプレイが多いと思いますし、実験的な要素もたくさん入ってると思うんですね。で、アーティスト・DAITAの作品に関していうと、作ってる楽曲のメロディーだったり、構成だったり、全部で一つみたいな感じ。ギターが主張するだけじゃない、自分の音楽性をもうちょっと存分に出せる音楽っていうか。むしろ、アーティスト・DAITAを主張するために、いかに削ぎ落としたギター・プレイを聴かせるか?っていうところにこだわってますね。
ーー本作も含め、ソロ作品では、よりギターで歌ってる感じがするんですよ。
DAITA:正に。
ーーそれってDAITAさんのギターの持ち味だな、と。
DAITA:そうですね、こういうのをやってる方は個人的には楽しいんですよね(笑)。
ーー(笑)歌いたいんじゃないですか? ギターで。
DAITA:うん。僕が好きだったギタリストがみんなそうだったから。やっぱ僕はソレが好きでギターを続けて、こういう世界に飛び込んだんで…初期衝動は変わってないってことですよね。10代の頃、ギターを始めた頃の想いのまんま、ピュアにやってるっていう。
ーーだからといって、ギタリストじゃないとわからないっていう作品ではない。難解ではないんですよね。
DAITA:難解にしてないです、敢えて。わかりやすくしないと、僕的にはやってる意味ないかな、っていうか。ギタリストの独りよがりのアルバム、みたいな感じにはしたくない、と毎回思ってるので。やっぱり、僕はポップス好きだし、BINECKSみたいな音楽をやるのも、そういう理由もあるんですよね。ロックは好きなんだけど、80's音楽を聴いてきた世代じゃないですか(笑)。
ーー間違いなく通ってますね、キャッチーでポップな'80's洋楽は。
DAITA:他にも'70's、'90's……やっぱ僕が長く聴けるモノにするには、そういうポップな部分が必要なんですね。プレイヤーとしてこだわりが見えるものに感化されたけど、長く聴けるモノじゃなかったから。こういうインストゥルメンタルの作品も、わかりやすく作りたいなっていうのはあるんですよね。
ーー聴いてくれる人の中で空想の世界が広がるような。
DAITA:僕の大好きな妄想の世界が(笑)。ギター・プレイにしても、曲にしても、構成にしても、お宅な部分も(笑)、僕の本質が、このアルバムには一番入ってると思いますよ。よく僕の音楽を”D-ROCK”って呼んでいるんですけど、正に本作は”PROGRESSIVE-D-ROCK”の集大成。僕のヒストリーですね。だって書き下ろしの「真実と闘争-TRUTH AND STRUGGLE-」、「暴走の果て-END OF THE FIERCE RUN-」、「崩壊の輪廻TRANSMIGRATION OF DESTRUCTION-」以外に、SIAMSHADE解散した直後、映画『火山高』のサントラを作っていた時期の曲も入ってますし。2002年に作った曲、2003年、2006年、2007年…で、一番古いのが「ファンタジア-FANTASIA-」(笑)。
ーーホントだ、DAITAさんの半生を綴っている!(笑)
DAITA:(笑)。あ、でも、もちろん15年前のまんまじゃないんですよ。日々、作業はしてたから。最後に、この曲を触ったのは4、5年くらい前かもしれないんですけど、それまでは、ずーっと毎年毎年触っていたんで。”もうちょっと良くならないかな”とか思って、音を探したりとか。15年前のまま止まってるわけではなくて進化させてきていたから、自分の中では古い曲って感じじゃなくて、やっぱ新曲なんですよね。この曲に関しては一生をかけて大事に作る曲が1曲くらいあってもいいじゃないか?って当時から思っていたので。
ーー一生をかけて作る、とはスゴいですね。
DAITA:高校の時、一緒にバンドをやってた友達から聞いたんですよ。確か映画『エクソシスト』のテーマ曲だったかな…、あの緊張感のあるサスペンス的な音楽は何年もかけて作られた曲だって。で、その友達に”ホントに良い曲は、それくらい時間をかけて作るもんなんだ”みたいなことを言われた記憶があって。
ーー相当、古い記憶(笑)。
DAITA:(笑)そう言われた時の初期衝動のまま、これ作っていたから…ま、一生はかけなかったですけどね(笑)。でも、今回、音源化して良かったな、と思うんです。これでやっと自分の中で一つ完結できたというか、今までずーっと鬱屈してた部分がなくなったと思えるから。コレが出来たら、次にいけるな、って感じがするんですよね、やっと。
ーーそれは最後の「新たなる旅路-NEW JOURNEY-」の活き活きとした力強いギターの音にも象徴されてるんじゃないですか?
DAITA:ポジティヴな音に。まずタイトルが先にあって、去年の夏かな、旅してる時、燦々と照る太陽の下でフレーズが浮かんできて、大至急、スタジオに隠って作ったんですね。アルバムの始めと終わりって重要なんですけど、ラストの曲でタイトル通り”自分の音楽人生も、また新たな旅に出ますよ”っていう次に繋がる決意表明ができたかな、と。ここで1回、自分の中に溜めていたモノを出すことで自分の中で整理が出来て、また自由になる、みたいな。今年のDAITAはちょっとひと味違うぞっていう動きをし始めているのがわかってもらえるかな?っていう。
ーー音楽人生にも節目ってあるんでしょうね、自分が意図するしないに関わらず。
DAITA:もう干支も3周しましたからね…、4周目に突入する前にやれてよかった(笑)。
ーー(笑)で、6月14日には待望のライヴ、”THE GUITAR EMISSION -Daita Third Impact-”がありますね。アルバム『FANTASIA』が具現化するライヴになるんでしょうか?
DAITA:アルバム『FANTASIA』を引っさげてのライヴなんで、『FANTASIA』の世界をライヴでまた違う形で作る、というメニューにはなりますね。もちろん、アルバムの8曲だけじゃいんですけど、全てが”FANTASIA”っていう一つの世界に繋がるような感じ。いろんなシーンが増えてるってことですね。
ーーん〜、楽しみですね。
DAITA:ぜひ、ライヴに来てほしいな、と。まだ、間に合いますから。
ーー1年に1度の祭典ですからね。
DAITA:そうですね。あと、アルバムも聴かないと損すると思いますよ。今のこの時代に、こんなことやってるの、日本では俺くらいしかいないんで(笑)。
ーー最後に。今後の展望を教えてください。
DAITA:そうですね…BINECKSのアルバムも作る予定だし、発表するのは今年なのか来年なのか?わからないけど。あと、ソロ・ワークとしての氷室さんのサポートも出来る限りやっていこうというのは気持ち的にありますし。次の自分のソロ・アルバムも、これまでの長いタームではなく、もうちょっと短いタームで制作に入ろうかなって思ってるので。ちゃんと両立させて、1年の中で両方の活動を自分が納得する形で充実させていきたいですね。じゃないと、歌プロジェクトとして始めたBINECKSの意味がなくなっちゃうんで。よく言われるんですよね、”BINECKSやっててソロもやって大丈夫なのか?”とか”BINECKSに集中してください”みたいなことを。でも僕からしたら、どっちか一つに集中したらBINECKS作った意味がないんだけど、みたいな(笑)。BINECKSの”BI”のホントの意味、その趣旨がまだ伝わってないらしく…自分の持ってる多面性を一つの形として具現化していくプロジェクトだっていうことが。バンドだけをやっていたら、たぶん自分じゃなくなっちゃうし、それだけだったら、僕は続かないと思うんですよね、たぶん。カレーも好きだけどラーメンも好きだしな、みたいなのってあるじゃないですか?(笑)
ーーありますね。
DAITA:そのどっちも自分の本質なわけで。その自分の中でバンドとソロ、バランスをとるのがスゴく難しいですけど、逆にハッキリ差別化して出していくことによって、BINECKSを好きになるファンの人にも、自分のソロが好きなファンの人にもわかってもらいたいっていう。また、ソロが好きな人にはBINECKSの良さもわかってほしいし、その逆もそうだし。
ーーバンドを休止してソロ活動をするって形をとるバンドもありますけど。
DAITA:僕の場合、休まないですから(笑)。BINECKSはメジャー・デビューもしましたしコンスタントに活動していくと思うんですけど、ソロに関してはライフワークとして長いタームで考えてるところはあるので良いタイミングで出していければいいな、と…それでも今回みたいに5年も空けることはたぶん…たぶん、ない!と言いたいな、みたいな(笑)。今は『FANTASIA』を出したばかりで気分はだいぶ満たされてますけど、もう意識は次へと向かっているので。次の作品まで、いろいろ想像して待っていてほしいんですね。『EUPHONY』『FANTASIA』と来たら次は何が来るんだ? ”E””F”で始まるタイトルが来たから次は”G”から始まるタイトルなのか?とか(笑)。
ーーそれはGUITARの”G”なのか?とか。
DAITA:そうそう…そういうネタを言っちゃダメですよ(笑)。
ーーとにかく。今後のDAITAさんの活動も見守らせていただきます。

<Interview:Kimico Masubuchi>

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いかがでしたでしょうか?
かなり濃かったですよね?(笑)

これからも、良いタイミングで"333music"はDAITA氏にインタビューやラジオ出演の依頼をしていきたいと考えております。

まずは6月14日、ライヴへ参戦いたしましょう。
まだ、『FANTASIA』を、ご購入してない皆様!
オンライン限定発売なので、購入方法など、ウエヴをチェッキング〜してみてください。

【http://www.daita-ism.com/】

♪1stソロ・アルバムはコチラ♪

♪これを機に、DAITA氏の歴史を探ってみるも、よし。

♪DAITA氏が影響を受けたバンド、イエス、ピンク・フロイド、EL&P、ラッシュの作品を聴くもよし。
検索してみてください。